当ブログの主:ぬるまゆは、仕事の関係で月の半分を福井県で過ごしています。
このどこにあるのかよく分からず、見どころがあまりないと言われている福井県に、県内外から猫好きさんが集まってくる猫寺があることを教えてもらい、早速行ってきました。
今回はこの猫寺と、お寺のかわいい住人たちの様子をお届けしようと思います。
目次
福井県にある猫寺こと御誕生寺(ごたんじょうじ)とは
猫寺こと御誕生寺(ごたんじょうじ)は、2002年に曹洞宗の禅寺として福井県越前市に建立されました。
本堂を建設中、4匹の猫がダンボールに入った状態で境内に捨てられていたそう。
不憫に思った猫好きの住職が保護し水や餌を与えたことがきっかけで、次第に猫の数が増えていったのだそうです。一時は100匹近くにまで増えてしまったことも。
野良猫のむやみな繁殖を抑えるため避妊・去勢手術や里親探しなどの活動を積極的に行った結果、現在の保護猫数は約20匹。1匹の犬も一緒に暮らしています。
住職さんを始め、こちらにお務めの修行僧の方々が日々猫たちのお世話をしておられます。ご苦労も多いと思いますが、保護されたニャンコに代わって声を大にしてお礼を言いたい!!( ;∀;)
世界でもここだけ!猫を乗せた大仏様が鎮座
さてさて、上記の前情報を頭に入れてマイカーでやってまいりました。
国道を少し外れて数分走ったところで、御誕生寺の入口発見です。
6体並んでいる大きなお地蔵様たちが目印。
こちらをゆっくり上がっていきます。
わわわわわ。早速猫様たちのご登場です!
ざっと見ただけでも5匹?皆さま思い思いのスタイルで過ごしておられます。
本堂前には高さ約6メートルの大仏様が鎮座。
猫様たちに近づきたい気持ちを一旦抑えて、まずはこちらで参拝することに。
境内で寛ぐ猫たちを見守っておられるような穏やかなお顔の大仏様・・・。
んんんっ?!
ニャ、ニャ、ニャンと!!
スヤァ・・・(-_-)zzz
大仏様のお膝の上で気持ちよさそうに眠るニャンコが!!
そして大仏様の左腕にはニャンと!じゃれつく猫がもう1匹!!
大仏様、遊んでニャーン!🐈
カチカチですけどモフモフ感♬ かわいすぎるやろ!!(≧▽≦)
この大仏様が御誕生寺にやってこられたのは2019年の年末。
動物を乗せている大仏様がおられるのは、世界中探してもこちらの御誕生寺だけなのだそうです。
なんとも穏やかな表情で昼寝をしているニャンコと大仏様に構ってもらいたいやんちゃなニャンコ。見上げるだけでほっこりした気分になりますね。
”猫ファースト”な境内の様子
それでは境内をパトロールしてみましょう。
特別なお世話が必要な猫たちの住まい、休心亭
まず目に入ったのがこちらの建物。休心亭。
こちらには仔猫や病気やケガで療養中の猫たち、食事管理が必要な猫たちがいます。
外からガラス越しに室内を覗いてみたところ、ひとつずつ与えられたケージに入っている猫たちと、その猫たちのお世話をされているお坊さんがいらっしゃいました。
こちらの休心亭、外から様子を伺うのはOKですが、関係者以外は立入禁止となっています。
猫たちのベッドも完備
境内におかれているベンチには、ソーシャルディスタンスが保たれた猫用のベッドが並んでいます。
ちょっと覗いてみましょう。
あっ・・・。お邪魔しました(//▽//)
居心地良さそうに寛いでますね♬
猫たちが過ごしやすいよう配慮されている様子が随所にうかがえます。
目立たない餌置き場が数ヶ所
御誕生寺では猫たちは決まった時間に集合して一斉にごはんを食べるのが日課になっているのですが、おとなしい子や新人ニャンコたちのために、境内の隅っこのところどころに食器が設置されていました。
御誕生寺さんの心遣い、ほんと素敵。猫ファースト。
ちなみに猫のイラストが描かれているお手洗いも清潔に保たれています。
御誕生寺の猫たちがかわいすぎる
お待たせしました。それでは御誕生寺の猫さまたちがどんな感じで過ごしているのかをご覧ください。
ゆっくりこちらに近づいてきて、コテンと転がる子。
私が近づいても知らん顔の子。
人間を警戒して少し距離を取り、物思いにふける子。
猫背 of 猫背の子。
あれっ?さっきの子?
警戒心なさすぎでこっちが心配になるわw
境内を出入りする車が気になる子。
ちょww
もうこの子から目が離せないw
御誕生寺で購入できる猫グッズもかわいい
事前に調べていた情報によると、御誕生寺さんには猫の御朱印帳があるらしい。
ということで寺務所へ行ってみます。
招き猫おみくじなるものもあるんですね。
まだ寺務所にも入っていないのに、散財の予感…
御朱印帳について伺ったところ、現在はこちら1種類のみとのこと。
おほほ。かわいい(о´∀`о) お買い上げ決定です。
御朱印もいただきたいとお伝えしたら、これだけの種類があるそうでお値段も様々。
一番上左の両開き御朱印は500円、その右の片面御朱印は1,000円(ともに税込)でした。
1,000円以上寄付をすると御誕生寺オリジナルの猫グッズが1ついただけるんです。
寄付金が猫たちの医療費として使用されるとなれば、またまた財布の紐が緩んでしまいそうですが、私はいつでも来れるので今回は1,000円のみ。定期的に通おうと思います。
寄付することでいただける猫グッズはピアスやイヤリング(アレルギー対応のものも有)、ストラップが付いた肉球お守り、アクリルたわし、お札にお香など。悩ましいラインナップ。
副住職さんにお支払いを済ませ、境内で猫グッズをじっくり見てみましょう。
猫の御朱印帳
こちらが今回購入した御朱印帳。1冊税込2,000円也。
蓮の葉っぱの上に座っている猫のイラスト入りの赤い御朱印帳です。かわいい!
定期的に新しいデザインの御朱印帳も販売されているそうです。どんなデザインがあるのか楽しみですね♬
もちろん御朱印もいただきましたよ。
どれにしようか悩みましたが、猫愛あふれる両面開きの御朱印にしてみました。
御誕生寺にいる(いた)猫たちのイラストのようです。
肉球お守りストラップ
こちらは医療費を寄付したお礼品。
悩みに悩んで、肉球お守りストラップにしました。
副住職さんから「よろしければこちらもどうぞ」とかわいい白猫の絵葉書もいただきましたよ。
私のチョイス、いかがですか?
聞いてます?
招き猫おみくじ
中に小さい招き猫(全28種類)が入っているおみくじ。そそられますね~。おひとつ300円。
ひとつ引いてみました。パッケージ(?)もかわいい。
左手をあげた小さい赤い招き猫が入っていました。
幸運を招く猫・招き猫は右手をあげてお金を招く、左手をあげてお客を招くと言い伝えられています。
赤い猫は「厄病・家内安全」だそう。お財布に入れて大事に保管します。
おみくじの結果は「吉」。ふむふむ。
お取込み中のところちょっと失礼しますよ。
内容だけ頭の片隅に入れて、こちらに結び付けました。
これ見たさに御誕生寺を訪れる人多数!猫寺のお食事の時間
御誕生寺を訪れた方々のブログやYoutubeに必ずといっていいほど登場し、名物となっているお食事風景。
こちらでは、食器代わりに雨どいにごはんを流し入れて猫たちに与えています。
雨どいに沿って横一列に並んで食事をする様子が大変かわいいと人気になっているんですね。なお、猫たちの食事時間は、現在朝7時と午後3時半の1日2回です。(多少ずれることもあり)
午後3時10分頃
僧侶さんが食器代わりの雨どいを持って登場されました。
ちょっと分かりづらいかもですが、自販機横にその雨どいを立てかける(赤丸のところ)と、それまで思い思いの場所で寛いでいた猫たちがさりげなく雨どい付近に集まってきます。かわいい。
集まってきてはいるものの、決して雨どいを凝視することなく、ノールックで謎のフォーメーションを取り、その時が来るのを静かに待ち構える猫たち。
ちなみに↑の写真の僧侶のおふたりは何をしておられるかと言うと、猫に目薬を差しています。1匹1匹の体調に目を配り、症状に合わせた処置を行っておられるのです。ほんと感心しちゃいます。
猫たちの謎のフォーメーションを別角度から。ソーシャルディスタンスをしっかり保ち、感染予防対策ばっちりです。
午後2時台は閑散としていた境内も午後3時頃から県内ナンバーを付けた車がどんどんやってきます。
やはり皆さん、猫の食事シーン見たさに集まってこられるようですね。
午後3時20分頃
雨どいを持った僧侶さんが出てこられたので早めのごはんスタートかと思いきや、僧侶さんたちは一旦退散されてしまいました。
決戦に備えてスタンバイしていた猫たちも一旦各々の持ち場に戻ります。
「ごはん、はよ」
こちらの2匹は何かをじーっと見つめています。
視線の先には、療養中の猫たちが過ごしている小屋、休心亭が。
僧侶の方々はまず休心亭で療養中の猫たちからごはんを与えるんですね。その様子を見届けながら、おとなしく自分たちの順番を待つ2匹の猫背がいじらしい。
白茶猫:「あれが終われば、次はワイらのごはんの番やな」
ハチワレ:「せやな」
待ち遠しくて仕方ないご様子の2匹。ほんとかわいい。
午後3時半
待望の雨どいが設置されました!
「やっと来たんかい」
「こっちは準備万端やで。はよ」
「わーい!ごはん、ごはーーーん!」しっぽピーーーーン!!
ギュウギュウ。
はいはい、ちゃんと並んでね。
無言。
猫たちの食事中も、僧侶さんが目の具合が悪いニャンコに目薬を差していました。
献身的な看護(?)姿に胸が熱くなります。早く良くなるといいですね。
お腹もいっぱいになり満足気。
まだ足りないのかしら。
御誕生寺では自分で鐘を突くことができます
お寺の鐘を突くなんて、子供会の行事くらいでしか経験がありませんでしたが、御誕生寺では好きな時に自分で突くことができます。
「いつでもご自由におつきください」
そう言われても、いざ突くとなるとちょっと気が引けますね。力の加減がよく分からない。
ゴォォォォォーーン!!!ってでっかい音出たらコワイやん?とかモゾモゾしたら、なんとココにも・・・
牛おるやん。油断大敵です。
ご迷惑にならないよう、小さい音で鐘を突かせていただきました。
御誕生寺を訪れるにあたり 注意点や禁止事項など
お寺のルールがいくつかありますのでこちらに挙げておきます。
- コロナウイルス感染拡大予防のため、現在は猫を撫でたり抱っこしたりすることは禁止
- 御誕生寺にいる猫たちに餌を与えてはいけない
- 猫じゃらしなどで猫の気を引いたり興奮させてはいけない
- 現在、猫の引き取りは行っていない
コロナウイルス感染拡大予防のため、現在は猫を撫でたり抱っこしたりすることは禁止
境内にも注意書きがありますが、新型コロナウイルス感染症に関する報道で、人から猫への感染事例が報告されています。
となれば、猫から猫、また猫から人への感染も想定されます。そういったリスクを避けるため、当面の間は猫を触ることはお控え下さいとのことでした。
写真撮ってると人懐っこい子たちが入れ替わり立ち替わり突進してくるので、触れないのはなかなかの苦行ですが・・・。
餌を与えてはいけない
先ほども申し上げましたが、御誕生寺にはアレルギーのある子や体重制限のある子もいるため、猫のごはんの内容・時間帯はお寺でしっかり管理されています。
実際、私も現地で様子を伺っていたのですが、病気の子にはその子用のごはんを準備して個別に与える等、お世話されている皆さまは猫1匹1匹に合わせて本当に細かくケアされているようでした。
よって、「ちゅーる持って行こう!」は絶対におやめ下さいね。
猫じゃらしなどで猫の気を引いたり興奮させてはいけない
猫じゃらしくらい問題ないんじゃ?と思ってしまいますが、こちらもお寺のルールだそうです。
御誕生寺の猫たちが自然体でのんびり過ごせるよう、治療や療養目的以外の余計なことはしないでおこうというスタンスなのかも知れません。
本当の猫好きさんなら、猫同士がコロコロ遊んでいたり、地べたでスヤスヤ昼寝している姿を見るだけでも幸せな気持ちになれますよね。
現在、猫の引き取りはおこなっていない
保護猫のお世話をしておられる御誕生寺ですが、現在は猫の引き取りを行っていません。
言うまでもなく、猫を捨てる場所でもありませんので、猫を持ち込んだりすることも禁止です。
御誕生寺で猫たちが元気で安心して暮らせるよう、また日々彼らのサポートに尽力されておられる住職、僧侶の皆さんのためにも、お寺のルールは必ず守りましょうね。
御誕生寺へのアクセス
御誕生寺周辺は交通の便がよろしくないので、車で行かれることをオススメします。
電車とバスを利用しても行けなくはないですが、本数が少なく待ち時間も長くなります。
◇車利用の場合
北陸自動車道「武生(たけふ)IC」で下車し約4km。
◇電車・バス利用の場合
JR北陸線 武生駅より福井鉄道バス入谷線に約20分乗車。大手で下車後、徒歩6分(500m)
最後に
「猫寺」と呼ばれ親しまれている御誕生寺ですが、保護猫の数を増やすことが本意ではなく、一日でも早く飼い主さんが見つかり、お寺から猫がいなくなるのが理想なのだそう。
猫寺を訪れる身としては複雑な心境ですが、全ての保護猫に大事に育ててくれる飼い主さんが見つかるといいですね。
猫たちは駐車場に停めた車の下に入るのも大好きなので、お帰りの際は周辺に猫が潜り込んでいないかよく確認してから車を動かしましょう。
出口前には「ありがとの」の看板。福井弁で「ありがとうね」の意味です。
お帰り、お気を付けて♬